アメリカ進出プロジェクト編その1 ![]()
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「ヤングマスター」よりジャッキーが移籍したゴールデン・ハーベストは、香港では新進気鋭のプロダクションだった。これより前、香港映画界はショー・ブラザーズという大手製作会社に独占されていたが、ランラン・ショウのワンマンっぷりに反旗を翻したのがG.ハーベスト代表のレイモンド・チョウだ。ブルース・リーという大スターを獲得したことにより、G.ハーベストはショー・ブラザーズに次ぐ大手プロダクションとなり、ショーブラとは逆の契約手法を駆使しながら勢力を拡大していくことになる。自作映画も作る一方、スターたちに多くの自由を与え、それぞれ独立したプロダクションを作らせるなど、共同制作としての資金提供・映画配給も行うというような形態である。
ジャッキーのような反体制的気質で、自分で自分を演出したい・自由を与えれば実力を発揮するタイプの人間にとって、G.ハーベストの緩やかな共同体的契約は好都合だ。この会社によるかなり融通の利くバックアップがあってこそ、ジャッキーの快進撃は続いたのだと言ってもいい。
この一方で、G.ハーベストはブルース・リー以来、常に世界市場を意識していた。特にアメリカ市場を視野に入れて進出の機会を窺っていたのだ。ジャッキー・チェンがアジアでは押しも押されぬ大スターとなった時、彼らはジャッキーを切り札にしてアメリカでの映画制作を何度か試みることになる。
しかし、衰えたとはいえ、ハリウッドの壁はまだまだ厚かったし、香港映画は世界を相手にするには未成熟だった。そのためにアメリカのスタッフを雇ったわけだが、残念ながらアメリカ式な映画制作方法はジャッキーにはまったく合わなかったようで、第一次、第二次と行われたジャッキーのアメリカ映画出演は、いずれも成功といえるほどの功績は得られなかった。ジャッキーがアメリカで本格的に認められるのは、それから実に10年近くも経ってからのことである。
もちろん、ジャッキー自身も古典ハリウッド映画のファンであるから、アメリカ映画に出るのが夢であったことは事実だろう。しかし、この頃の映画はジャッキー本人の意志というより、G.ハーベストの戦略方針として、アメリカ市場へのアプローチがあったと見る方が自然であろうと思う。
レイモンド・チョウの悲願とも執念とも感じ取れる、アメリカ進出への試行錯誤編をここにまとめてみた。
『バトルクリーク・ブロー』 (1980)
『ヤングマスター』 完成後、ジャッキーが渡米して初主演したアメリカ映画。出資はゴールデン・ハーベストで、監督を務めたロバート・クローズは故・ブルース・リーの 『燃えよドラゴン』 の監督である。
ジャッキーがロー・ウェイ・プロダクションからゴールデン・ハーベストへ移籍するさい、香港マフィアのトライアッズがしゃしゃり出てきてモメていた時期に、G.ハーベストはジャッキーをアメリカへ連れて行ってこの映画を製作した。香港からしばらく避難させるという意味合いも強かったようで、製作側がどこまで本気で作ったのかはよくわからない。
物語はこうだ。シカゴに住む青年ジェリー(ジャッキー)は叔父のハーバート(マコ)にカンフーを教えてもらっている。ジェリーの実力に目をつけたギャングのボス・ドミニチ(ホセ・ファーラー)が、彼の兄の婚約者を誘拐して、バトルクリークという町で行われる世界格闘技大会に出場するように要求した。ドミニチの対抗組織が抱えるファイター、キッスと対戦すべく、ジェリーは奮闘することになる。
ストーリーは単純明快で、語るべきポイントはほとんどなし。こんな単純なものにツッコミを入れるのもどうかとは思うが、大甘に見てもB級扱いとなる理由は2点。ジェリーのガールフレンドの存在意味のなさと、ギャングのドミニチの扱いの軽さだろう。
問題:主人公を脅すために身近な者を誘拐するとしたら、誰を誘拐するでしょうか?
(1)かよわい恋人 (2)大事な家族 (3)主人公より強そうな師匠 (4)初対面の兄の婚約者
正解は(4)と(3)でした。GFのナンシーの存在意味って一体…?
そして無理矢理ジェリーを出場させて、多分賭博で勝ったドミニチはご満悦で、兄の婚約者も返してくれたらしい。やり方が卑怯だったわりには約束をきっちり守る善人っぷりを見せ、最後にジェリーに報復を食らうこともなく立ち去っていった。…いいのか、それでいいのかジェリー!? ( ^ ^;)
…というような解せない部分はあるものの、映画全体の雰囲気は悪くない。恋人が誘拐されたりせず、ギャングも妙に人がよくて、のどかなムードが漂う1930年代のアメリカ、という感じ。イメージ的には 『スティング』 とかその辺に近いかな。一番好きだと思ったのは音楽。メインテーマとして、低音の重厚な弦楽器をベースに口笛の音楽が流れるのだが、カントリー風でいかにも古き良きアメリカを感じさせてくれる。この音楽をBGMにジャッキーが練習をしているシーンなどは、カンフー映画とは少し異なる雰囲気で、それなりに気に入っている。音楽担当は「燃えよドラゴン」、「ダーティ・ハリー」などで有名な作曲家・ラロ・シフリン。ずっと後に 『ラッシュアワー』 の音楽もやっていた。 『ラッシュアワー』 のメインBGMもとても気に入ってたので、同じ人だと知って嬉しかったり( ^ ^ )。
ジャッキーは、しばらく伸ばしっ放しだった髪をさっぱりと短く切っている。登場後、最初のアップを見て「う、ウッチャンだ」と思い、そういえば昔、ウッチャンがジャッキー映画に出演したいと奮闘するバラエティがあったなぁと懐かしく思い出した。この時のジャッキーは若き日のウッチャンそっくりだ。正確にはウッチャンがこの時期のジャッキーに似ていたんだけど(笑)。
で、こういう古風なのんびりした映画なので、アクションももちろんノンビリだ。全体的にユルいテンポで、時々あんまり緩すぎてハラハラするような場面も多々あった。それほど格闘技好きではないKが見て、タイミングがずれているな、とか、ジャッキーが相手のテンポに合わせているな、とはっきりわかってしまうんだから、格闘技映画としてはかなり微妙…と、言わざるを得ないだろう。
それでも、誘拐された婚約者を探しに叔父とドミニチの屋敷に侵入する場面で、二階のベランダに登ってから銃を構えてきた男と闘ったシーンなんかは悪くないかな。被っていた帽子を脱いで放り上げながら銃を蹴り飛ばすという、一連の動きが素早くてカッコイイ! 挿入されるBGMがいい感じで、音楽担当がいい仕事してんなぁ…と思う( ^ ^ )。このシーンのジェリーのサスペンダーの使い方とか、普段のハンティング帽を被ったスタイルとか、後々 『プロジェクトA』 でよりカッコよく活用されている原点が点在しているのも興味深いだろう。
本来、格闘大会の話なので、後半はほとんど大会の様子がメインだ。考えてみれば、格闘技を扱う作品にはよくこういった格闘技大会を舞台にして、闘いをひたすら繰り返すものが多い。その昔、「週刊少年ジャンプ」の連載漫画は半分くらいがこんなパターンだった(笑)。大会じゃなければ高い塔にそれぞれ番人がいるかもしれない(爆)。だって銃火器の発達した現代において、格闘技で敵を倒すなんてこと、時代劇のカンフー映画か、銃の使用禁止の格闘技大会の時くらいしかないもんなぁ。
そうやって、格闘技を見せるために物語を省略し、単純なトーナメント方式にしている脚本は、特にアメリカ映画に顕著な気がする。おそらく、格闘技好きな人だけが見るマーケティングが確立されているんだろう。
カンフーの本場である香港映画は、それよりはもう少し間口が広い。単純な格闘映画でなく、さまざまな現代劇で「アクション」というジャンルにカンフーをうまく組み込む工夫をしてきたように感じる。それがまぁジャッキーやサモハンの牽引力だったのだろうが、この映画が作られた頃はまだそんな方向性も定まっていない。
だから、ジャッキーがただのカンフー俳優と考えられ、こういう格闘技大会を主体にした映画に出ているのは、当時としては自然な流れだったといえるのかもしれない。試合の場面でも時々、ブルース・リー的なショットのカメラワークや振り付けが見られるしね。やはりこの時代のアメリカ人は、まだリーの鮮烈な印象が残っていたのだろう。ジャッキーの動きもコミカルにしたいのか、リーのような一撃必殺拳をしたいのか迷っているようで、中途半端なんだよな。
正直、バトルクリーク・ブローに出場している連中は図体ばかりデカいウスノロで、ジャッキーの敵には到底なりえない。キッスとの対戦なんて、最初は叔父が誘拐されて闘えなかったので逃げ回っていたが、本気になったジャッキーは圧倒的に強かった。マフィアたちの邪魔がなければ、あっさり優勝していたんだろう。むしろ、前夜の石頭の黒人と対戦した時の方が苦戦していた気がする。(その苦戦っぷりもジャッキーが異常に弱くて不自然だったけど…;)
でも、映画館での闘いはなかなか緊迫感があって好きだ。ジェリーが怒りをむき出しにして本気で闘っていて、劇中で一番の見せ場という気がする。ナイフ使いのギャングが弱くて残念だったけど…
そんなこんなで、ジェリーは大会に優勝してハッピーエンド。優勝するシーンで映画は終了なのだが、ひとつ気になるのは、ジェリーに「花嫁だよ」と紹介された娼婦のお嬢さんと初対面をして、何週間も花嫁だと信じて付き合ってきた兄が、返却されてきた本当の花嫁を見てどう思ったのか…ということだ。
ジェリーいわく、初対面の人と結婚するのは中国では普通のことらしいが、ドミニチが身代わりに貸してくれた娼婦を花嫁だと信じた兄は、その後本当の花嫁さんに会って、ちゃんと本物の方を好きになることが出来たのだろうかねぇ。余計なお世話だが、兄の気持ちを考えるとちょっと気の毒な気がするのであった。
『キャノンボール』 (1981)
『キャノンボール』 。ずいぶん長いこと、普通にアメリカ映画だと思い込んでいたが、実は製作はゴールデン・ハーベストだったらしい。ジャッキーのアメリカ映画というより、G.Hがアメリカ進出したという意味合いの方が強いだろう。ロジャー・ムーア、バート・レイノルズなど、当時としては豪華キャストを揃えたオールスター映画だったため、日本では大ヒットした作品だ。(ジャッキー人気とは直接の関係はなかったと思われるが…)
Kは父親が洋画好きだった影響で、コレも何度か子供の頃に見た記憶があるが、アメリカの車のレース映画にちょこっとジャッキーも出ている、くらいの認知しかなかった。今では「ジャッキー・チェン出演作」のひとつとして扱われることも多く、「ジャッキー映画という認識もアリなのか…」と、いまだに不思議な感じがしている。
ついでに2011年、「米紙が選ぶロードムービーの傑作30本」にも本作が入っていて、「ロードムービーという認識もアリなのか…w」と驚いた次第です;
ストーリーは大陸横断レース「キャノンボール」に参加したスピード狂たちの、ドタバタ珍道中といったところだろう。もちろん非公式レースなので、スピード違反で取り締まろうとする警察の包囲網をいかに潜り抜けるか、それぞれのチームがあの手この手で挑んでいく、奇想天外な手口がポイント。一応、ジャッキーコーナーなのでジャッキーについて触れておくと、マイケル・ホイとコンビで日本人の設定でレースに参加している。(吹替えでは東洋人チームとなっている) …うぬぅ、こんな早口で広東語を喋る日本人はいないぞ!(爆)
…世界には溢れるほど多くの中国人がいるというのに、なぜ日本人てこんなに有名なんだろう。ジャッキーもこの頃、何度もカンフーをカラテと勘違いされていたようだし、「空手なんか知らねーってば!」とムカついたこともあったんじゃなかろうか。Kがアメリカに行って、会う人すべてに中国人だと思われたら腹が立つと思うが…。
(中国人の好き嫌いは別として、日本人としての誇りってやつ?)
ともかく、コンピューター搭載のハイテク日本車を操るドライバー役のジャッキーと、コンピュータ担当のマイケル・ホイ。マイケル・ホイを知らない方のためにいまさらの説明をしておくと、当時の香港・日本で大人気だった映画「Mr.Boo!」シリーズの、G.ハーベストではトップクラスの人気コメディアンだ。ベタなギャグが子供たちには大好評で、Kは子供の時から高校くらいまで、大学ノートに「Mr.Boo!」という名前の個人漫画誌を描いていたこともある。(映画Mr.Boo!とは関係なく、雑誌名のようにして使っていただけ) 人気の秘密はなんといっても、日本語版吹き替え担当の広川太一郎さんだろう。「やってみちゃったりなんかしちゃったりしてコレが」といった独特の台詞回しが特徴で、この時代は「ルパン三世」の山田康雄さんと並んで非常に人気のあったナレーター、声優さんなのだ♪
2010年発売のDVDでは、TV放映した時の吹替えが収録されていて、この時代のテレビ吹替えを見ていた世代にはたまりません( ^ ^ )。Kは特に吹替え愛好家ではないので、さほど声優に詳しくないが、オールスター映画らしく名優さんたちが多数登場し、名人芸を魅せてくれるのだ。
わかりやすいところでは、ビクター(ドム・デルイーズ)の声はジャッキー映画でトン・ピョウ役でお馴染みだし、サミー・デイビスJr.はDr.スランプの千兵衛さんだなぁとか、お色気お姉さんの一人がドロンジョ様の声だったり。特徴のある声の方たちがそろって気楽な調子で、オモシロ吹替えをしてくれている。案外、ディーン・マーティンの担当さんがボソボソと小ボケを連発しているのが可笑しかったり、広川さんが早口ダジャレ連発のマイケル・ホイを演る傍ら、二枚目俳優ロジャー・ムーアの勘違いスターっぷりも二役で担当しているなど、豪華なオールスター感が出ているんだよね。
そしてやっぱり、立て板に水の勢いで、次から次へと韻を踏んだ言葉を畳み掛けていく広川さんのアドリブに、やたらテンション高い石丸ジャッキーがしっかり合わせているのが楽しい。普段のジャッキーよりもっとアニメっぽい感じで、もう画面のジャッキーとか関係なく、洋画の枠を超えて声優同士の「話芸」を聞いてるって気分で愉快になってくる。特に、スバル車がロケットエンジンで空高く飛び上がった時の、
Mr.Boo! 「飛んだカー!?」
ジャッキー 「やったじゃないカー!!」
ってところが大好き(爆)。何回聞いても笑っちゃう。
こういう、映画全体がお祭り的で、参加している吹替えの名優さんがそれぞれ独特の話術を持っていて、みんなが楽しそうに演じている雰囲気が滲んでいるのがいい。80年代の古き良き吹替え時代を思い出させてくれるのかな。元映画の出来とは関係なく、これは見る人が見たら本当に楽しいだろうなと思う。
話を本編に戻す。
キャノンボールのレース自体は、大体メイン7組くらいのチームをオムニバスに追いながら、それぞれの旅路を描いていくという展開だ。レースは出発時間にタイムラグが生じるので、出発地とゴール地点にあるタイムカードを通して、時間の短いチームが勝ち、というルールが説明されている。しかし、途中で全員が同じ場所で通行止めを食らったりした結果、最後のゴール地点ではとにかく最初にタイムカードをガチャンと押した奴の勝ち、という単純な駆けっこ競争になってしまった。二番手・三番手にゴールに着いた連中はもうタイムカードを押すのは諦めているのだから、どいつもこいつも超★バカぞろいのお間抜け連中だよなぁ(笑)。
まぁ勝敗なんてどうでもいいんだろうけど。ジャッキーチームなんて、最初の出発時点でタイムカードを押していかなかったので、実は正式にはレースに参加していないわけだしね(爆)。各々がアイディアを駆使してパトカーを振り切り、カリフォルニアまでたどり着いて、陽気に乾杯をして終わりという、お気楽このうえない映画に過ぎない。ジャッキーもたいした出番はなく、運転中にエロビデオを見ようとしてホイに頭をハタかれたり、肩の力の抜けた様子が微笑ましくていい。
その他の登場人物たちもみな個性的で、こういうオールスターものにありがちな「ドレがダレなのか覚えきれない」という混乱がほとんどない。ジャッキーチームの場面とか、007の場面などに切り替わる時にはわかりやすいテーマ音楽(?)が流れるので、よそ見してても「あ、ジャッキーの登場シーンだ」とテレビ画面に視線を戻すことができる。当時としてはけっこうよくできた映画なんじゃないかな。
一応、ラスト前に意味もなく大乱闘シーンがある。ジャッキーは車のボンネットの上に座りこんで、車の中から砂を掻き出しているホイに向かって文句を言っているが(なんかカワイイよ/笑)、乱闘となると喜び勇んで駆けつけて、礼儀正しくお辞儀をしてからケンカを始めている。後ろからオタオタとついていくホイは逃げ回ってばかりでなんの役にも立っていなかったり、キャプテン・ケイオスやバート・レイノルズ演じるJJのケンカっぷりなど、ここも楽しい乱闘場面に仕上がっている。
ついでながら、バート・レイノルズはやっぱりカッコイイね! 男臭くて義理堅くて、相棒との関係もしっかり描かれていていいなぁと思う。
まぁ、個人的にはこの作品も好きなのだが、吹替えにあまり思い入れがなかったり、ジャッキーだけが目当ての人が見ると、つまらないと思うかもしれない。オールスター映画として許容できる人なら、懐かしい映画として一見の価値はあるのではないだろうか。
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『キャノンボール2』 (1983)
前作 『キャノンボール』 はアメリカ本国でも案外好評だったらしく、調子に乗ったG.ハーベストは第二弾を製作した。主演は同じくバート・レイノルズで、前回のメンバーの多くがそのまま出演している。我らが日本(ていうかアジア)代表チームとして、マイケル・ホイは今回は不参加だが、ジャッキーはG.Hとの契約の都合で、また渡米して出演しなくてはいけなかったらしい(苦笑)。
子供の頃に見た時は、オランウータンの運転手や、三菱ターボ車が水中に潜るシーンなどが結構面白かった記憶がある。「1」の時より記憶が新しいせいか、場面場面はなんだか懐かしいと思うことが多かった。しかし、全体的には「1」の方がよくまとまっていたと言えるだろう。「2」は途中でレースから脱線してしまい、着地点の見えないハチャメチャなコメディになっている感があるかな…。
ジャッキーは…出番増えたと言われるが、そうか? たいして変わらないと思うが…前回と同一人物設定ではない。今回は運転手ではなく、後部座席でコンピュータ担当になっていて、運転手はアメリカ人のリチャード・キールがやっている。ジャイアント馬場みたいにバカデカイ(2m18cmあるらしい)巨人男なので、小柄な東洋人のジャッキーとは見事なでこぼこコンビだ。ジャッキーが小っちゃく見えて、なんかすごく可愛い(爆)。多分、昔見た日本語吹替え版ではジャッキーの声も吹き替えてあったと思うが、英語版で見ると一人で広東語を喋っていて、台詞には字幕もついてない。だから周囲のアメリカ人も、見ている我々も、ジャッキーが何を言っているのかわからなくて、まったく異質な存在が一人紛れ込んでいる感じなんだよな。広東語しか喋れないようなのに、なぜか英語を喋っている相棒のキールと意思疎通が出来ているらしく、キールの言ってることも理解できるらしい。 『スターウォーズ』 のR2-D2とC3-POの関係を見ているようだ。R2-D2が機械音で「ピロピロ」と何か喋ると、C3-POが日本語で「そうじゃないだろう」なんて答えているアレである。
またこの時のジャッキーが、 『プロジェクトA』 の撮影時で髪が短く、外見も中身も妙に子供っぽいのだ。不良に絡まれている女の子を助けてお礼を言われ、なにやら嬉しそうな顔をしていたり、そこをキールに首根っこ掴まれて引きずられていったり、潜水艦になった車の中でペリスコープを覗いていたり、といった仕草がなんつーか、無性に「カワイイ」ってツボにはまる。白いライダースーツも身体にピッタリでかっこいいんだけど、どこか子犬のような可愛さを感じてしまうのだ。
しまいには、ラストの大勝負ランをしている場面ではキールの横で無心にインベーダーゲームをしていて、またキールがそれを妙に微笑ましい笑顔で見守っているシーンなんて…
うわあぁぁっ 完全にマスコットキャラじゃないかぁぁぁぁ!!!
そして困ったことに見事にツボだ! 可愛すぎるぞジャッキー!!
間違ってるだろう自分の感覚。思わず頭抱えて叫びたくなったじゃないか。
…あ゛あ゛あ゛〜〜、ジャッキーってこういうタイプのカワイイキャラではなかったはずなのに…
どこで間違ったんだ。でもヤバイ、メッチャカワイイやんけ…( ^ ^;)
と、なんか一人で混乱し、自分で自分の感性にツッコミを入れつつ、でも結局、Kとしてはこんな脇キャラ的なジャッキーも結構好きなのかもしれない。相棒役にリチャード・キールを持ってきたことといい、英語を喋らせなかったことといい、映画の中で面白い配置にしているなぁと。
そしてターボ加速でお尻に火がつくミツビシ車(水陸両用)が今見てもなかなかかっこいい。シンプルで小型なデザインで、いかにも日本車ってスタイルが好きv あと、冒頭に出てきた赤のランボルギーニ・カウンタックも、子供の頃、ミニカー持ってたよ…かっこいいよなぁ。ランボルギーニは黒より白より、やっぱり赤だよね!(どうでもいいですか?;;)
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『プロテクター』 (1985)
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(…このレビューは現在、改訂中です。再アップまでしばらくお待ちください…)
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