女性向」ルパンワールドについて 
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ここで語るのは、「女性向」とか「やおい」と一般的に呼ばれる、特殊な趣味によって形成されるルパンワールドについてです。
ぶっちゃけ、男同士の恋愛です。そういうものに嫌悪感を持たれる方、及び理解できない方はこれから先はご覧にならないことをお勧めします。
二次創作ではないですから、直接的な表現はないため、特にR指定はありません。ただ、読んで不快になられても苦情はお受けできませんので、あらかじめご了承下さい。
ていうか、誰も読まないくらいでいてくれるといいほどの内容になったよ…(完成後談)
----------------------------K七雲

モドル?



◆はじめに

数多くあるルパンのファンサイトの中でも、特に「女性向」とか「同人系」と呼ばれる、ホモセクシャルな関係に思いを馳せた素敵ワールドについて。ルパンや次元や五右衛門や銭形が同性愛してます。オッサン同士のむさくるしい恋愛ですよ。ウワ〜と思われた方、苦手な方はハイ、ここで回れ右

基本はノーマル指向ですし、原作通りの人間関係を好むKですが、ルパンにおいてはヤオイも嫌いではない。つーか、むしろけっこう好き(笑)。「ファンの愛」の発展系のひとつとして、大いに楽しんでいるタイプの人間です。
好きではありますが、もっぱら「読む」「見る」専門です。ええ、ソフトな精神的同性愛でも激しいベッドシーンでも、拷問…いや、強姦や鬼畜なエロ小説でも、わりとなんでも受け入れちゃいます。いろんなルパンファンサイトをこっそり巡っているので、興味を抱いたサイト様に、特にパスワード制限のない「裏サイト」があれば、探せる限りは探して覗いています。(わからなければ諦めるし、たまにはパスワード許可も取りますが)
イラストや漫画ももちろん見ますが、テキストだと物語になっているので、なお好きですね。多分、同人誌だと漫画の方が直接的表現で面白いのだろうけど、イベントに参加するほど若くもないので、もっぱら媒体はパソコンです。

もともと男同士の熱い友情ってものにハマりやすい嗜好なのだが、残念ながら、自分ではそれを恋愛関係に変換させるほどの発想の転換力がないようです。「や、なんかこの二人はアブナイよね〜」と言っているくらいが関の山で。空想力はたくましいが、妄想力がその程度なので、自分の中では「もしかして」くらいが気持ちのいい「萌え」レベルのようです。人間、それぞれ分相応のレベルってモンがあるんです(苦笑)。
早い話が、それ以上の、完全にパラレルワールドとして成り立つそういう世界観を、K自身では構築できないわけです。人真似をしてヘタなヤオイワールドを作れるほど器用でもないので、他人様の素敵な妄想を覗かせていただいております。その方が絶対面白いし。

でも、好きなモンは語りたいよね、ということで、「ルパン」のヤオイワールドについて、今回は直球で語らせていただく。もう一度言っておくよ。「苦手な方は回れ右!

◆カップリング

ルパンのファンサイトを巡ると、とりあえず現在のカップリング指向は次元×五右衛門が一番人気のようだ。これが一昔前だと、ゴエ×次だったらしい。テレビスペシャル「愛のダ・カーポ」で五右衛門が次元に人工呼吸ならぬキスをして、次元が一方的に嫌がっていたりと、どこら辺のファン層を狙ったのか一目瞭然な展開をしている(笑)。「炎の記憶」あたりでも二人の仲が大変良かったような。時代に応じてカップリングもリバしているようだが、どうしてその関係が逆転したのか、ちょっと興味深い気分である。
そして、恐らく二番人気で多いのが、ル次系サイトではないかと思う(あくまで印象だが)。後は次ル、ゴ次、ルゴエ、銭ル、etc. あるいはゲストキャラとの超マイナー指向まで、それぞれのサイトマスター様の好みにより、カップリングもいろとりどりだ。

◆ジゲゴエ

少しだけ脱線した話をしておく。
「ルパン」にハマる前に「One Piece」という漫画にハマっていたが、ここのヤオイワールドではサンゾロとかゾロサンというカップリングが主流だった。Kは「One Piece」では別にカップリング推奨でもなんでもないが、ルフィとゾロが好きだったので、ルゾロやゾロルなら理解できるが、なんでゾロサン? と少々理解に苦しむところがあった。
というのは、「One Piece」の原作において、ゾロという男とサンジというキャラはほとんど絡みがない。同じ海賊団の仲間ではあるが、あまり話をしないし、したとしても悪口だけだし、お互い相手にあまり関心がなさそうに見えるからだ。原作で「友情」がかいま見えない間柄で、どうして「萌え」られるのかよくわからんなー…と、いうのが正直な感想だった。

ジゲゴエというカップリングにも、最初は少し共通した違和感みたいなものを感じていた。
基本的に原作のキャラ同士の関係から妄想を発展させるタイプであるためか、「誰がどう見たって次元はルパンが一番スキでしょう」と思うため、「次元にとって五右衛門がルパンより大事な存在である」というのがどうにもピンとこない。いわゆるヤオイ趣向には、なぜかその漫画の本来の主人公を抜いて脇役同士でデキたがる傾向が見られる(気がする)。ま、これはKの勝手な印象だけの話なので、実際に他の漫画でカップリング推奨している方々にこんなことを言うと、怒られそうだなとは思うが。

Kは傾向としては当然ながら、ル次派である。ジゲゴエも最初は見ていたが、最近ではあまり読まなくなった。カップリングに固執しないので、別に嫌いとか許せないと言うわけではない。どうも自分の傾向はやはりルジだと思ったので、今はそれほど好んで見ないと言うだけだ。
相手がルパンでも五右衛門でも、次元が攻の場合はとにかくカッコいい次元にお目にかかれることが多い。男っぽい色気満載ですよ(爆)! 好みとしては、次元はクールに構えていて、恋愛に不器用な五右衛門が好きだと言う自分の気持ちをもてあましている…って感じが、けっこうツボだったりする。これが逆に、五右衛門が感情を表に出さないで、次元が五右衛門に振り回されていたりすると、ちょっとがっかりする。攻ならどっしり構えていろ、と思うので。

でも、次元と五右衛門がくっついてしまった時のルパンの立場が微妙だ。五右衛門の気持ちを知ったルパンが次元をけしかけて、二人がくっついたが、本当はルパンも次元が好きだった、なんて展開があると、思わず「ルパン可哀想…」と声に出して呟いてしまうほどに、Kはルパンが好きである。
次元と五右衛門のいちゃつきぶりに呆れているような、蚊帳の外のルパンもつまらない。それなら悪友のルパン・次元が二人して五右衛門に惚れている「ゴエ総受け」の方が面白いかな…と思う。要するにどこまでもルジっこであるらしい(苦笑)。

◆ルパン×次元

男同士の恋愛に限らず、女(役)に振り回される男(役)はあまり好きではない。
ルパンと次元の関係を見た場合、どう考えても次元はルパンに振り回されているだろう(笑)。ルパンの天衣無縫さを小悪魔みたいにとらえれば、次ルになるんだろうが、多くのルジっこファンはルパンに王者の風格を求めるらしい。その属性は自然と「攻」の感覚があるので、そのルパン相手において、次元は当然「受」だよな、てなわけだ。

鮮やかな赤い衣装をまとうルパン三世には影のように付き従う男がいる。己を高める修行のためでもなく、盗んだ宝石が欲しいわけでもなく、ただルパンという男と共にあることだけに生きがいを見出した、不思議な男である。
どんな文句を言おうと、結局ルパンの意志に従ってしまうほどにルパンに惚れこんでいる。ルパンが求めれば、そりゃ体の関係も持ってしまったりするでしょう。
ルパンは不二子との付き合い方を見ていても、他人にあまり執着しなさそうだ。そういう男が実は何より執着するのが、常に自分の傍らにある相棒なのかもしれないという空想は、非常に魅力的だ。不二子は手に入りそうで入らない存在として好きなのだけど、次元は自分のもの。所有物です。意外と独占欲が強くて、次元が自分以外の何かを優先することは絶対許さない。
ルパン様は次元に対してだけ、時に狂気とも言える独占欲を発揮して、ガンガン押しまくるのが理想ですね。ベッドで次元を攻める時はけっこう鬼畜な感じではないかと思う。
あれだね、次元の方もルパンに対してだけはマゾっ気があるし。ルパンには何をされても許してしまうようだ。
でも破滅的な関係は好きではないので、まぁちょっと鬼畜なルパンがムリヤリ押し倒して、次元は嫌がってても結局受け入れて、そのわりに減らず口を叩くくらいの気概があるといいね。

受役の次元はどうしても乙女思考になりがちだ。浮気性のルパンに悩まされるとか、ベッドで大変かわいらしく恥らうとか(爆)。
乙女な次元チャンは嫌いではない。読む側も感情移入できるので、もとの次元の性格から完全に逸脱していても、それはそれで全然好きだし、十分に楽しませてもらっている。
まぁそれでも、せっかく男なので、どちらかと言うと、弱々しくならない方が好きなんだろうか。意地っ張りで、ルパンの誘いにはとりあえず「NO」と拒否するが、最終的には強引に押し倒される。本音は嫌なんだけど、身体が馴らされちゃってる感じ。で、情事の後で必ず自己嫌悪に陥ってたりするくらいだと可愛いv (暴走しすぎです、戻りましょう)

また、男とのセックスもあっけらかんと受け入れてしまうような男っぽい次元も好きである。案外次元総受けでもイケル方だ。五右衛門に直情的に迫られてもうっかり受け入れそうなところがあるしね。この場合もやっぱり「相手に押し切られて」型、本命はルパンでも五右衛門を拒絶しきれなくてコトに及んでいそう。

◆次元×ルパン

最近また某サイト様で素敵vな次ルテキストを読んでしまったので、やっぱりいいなぁ〜と思ってルパン「受」についても語っておく気になった(笑)。次ルを扱うサイト様はわりと少ない方かなと思う。というより、ルパン受というのが少なめか。Kはそれほど多くは知らないのです。
ルパンはすごく強いけどね。王者であることを求められ続けるゆえに、見せられない弱さがあるのもいいんじゃないかと。「攻」の印象が強いのだが、このイメージのままで「来いよ次元」なんつって強気の誘い受けだったりするのもなかなか好きだったりする(また暴走…)。自分を常に影で支えてくれる相棒に、ベッドでは少し甘えてくれたりすると嬉しい。わりと大人な次元はそういうのも受け止めてくれそうだし。
でもルパンがその気じゃないと次元はおあずけを食らいそうで、結局ルパン様が一番エライです(笑)。受ルパンは節操なし。皆に好かれているので、求められれば誰とでも気軽にオッケーしそうな感じです。…うーん、この辺はルパンの性格が非常に微妙なので、自分の中で許容範囲はわりと狭いのかもしれない…
ルパン受なら相手は銭形の方が向いてるかもね。ちょっとファザコンなルパンと銭形の関係(そんなサイトは見たことがないが)。銭ル…ってそう言えばあまり見かけないかな…

Kの主観全開な分析から行くと、ボーイズラブは女性が読むものなので、傾向は好きなキャラが「受」になりやすいと思われる。(全てじゃないです。攻め手の方が好きな方もいるし) ルパンが一番好きという方は、どちらかと言えば女性向指向でないファンが多いのではなかろうか。(ということは、次元や五右衛門好きには邪道ファンが多いってことですかな、アッハッハ!)
いや、「傾向」としての一意見です…石は投げないでください…

 

最後に付け加えておく。読むのは「ルジ」なKだが、自分で作り出す連中はどうもルジな関係っぽくない。
自分で二次創作したルパンや次元を読者的に見直してみると、次元にはKの感じるところの「受」の要素があまりない気がする。自分の中に構築され、自分が動かす「次元」というキャラを顧みると、どっちかっていうと「攻」要素な気がするが、と言って逆にルパンに「受」要素があるわけでもなく。
コメディはどんな性格にも変化するので、コメディタッチな次元たちならありそうですけどね。
読んでくださる方がどのように思われるかは別として、結局、自分で作り出す連中はやっぱりノーマルっぽいな…と思うし、今後も彼らは仲の良いオトモダチのままでしょう(笑)。

<了>

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